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2005/06/26

守護神が破壊神に・・・。準決勝で前半戦終了

　四年前、浜松大学バスケットボール部にとって守護神だった彼が、今年、破壊神となって羊達に降りかかってきた。第26回静岡県協会会長杯争奪バスケットボール選手権大会(男子準決勝)、PLAYAZ CLUBに103対77で勝利するものも、決勝でEDGE１に86対102で完敗、前半戦最後の会長杯を準優勝という結果で終了した。
　試合前、会場で『・・・オッハー(笑)』といつもの陽気なアイザック。応援にかけつけたランブラーズGとの写真にも快く笑顔でピース♪
　しかし、コート上では表情は一転。強烈な威圧感で羊達を圧倒、インサイドでプレーをさせない。開始早々、強烈なダンクをかますとパス・リバウンドと攻守に渡りチームを牽引。また、今大会には同期のプレーヤーであるシューターの眞鍋、そしてインサイドの小栗が得点を重ねる。最大20得点が開くが第3Q、第4Qに奥田・小形の合計13本の3ポイントで逆転するものの、再度逆転されファールゲームに展開、86対102で終了した。
　試合終了後、『(僕達が勝つって)言ったでしょ・・・』と前半戦最後のタイトルを賭けたファイナルでは見せなかった無邪気な笑顔に戻ったアイザック。
　悔しいが、いつものように負けた理由を分析してみよう・・・。
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●アイザックのオフェンスポジション
　ビデオで確認すると明らかだが、アイザックがボールを持つ位置がゴールライン上、つまりペイントエリアの中央部分でボールを貰うケースが増えている。このポジションでボールを持たれるとマンツーマンディフェンスではヘルプに行くことがとても困難(私は不可能だと考えるが・・・)で、第1Qにはこのとても簡単でシンプルな得点を重ねさせてしまった。また、このエリアでボールをもたれると、ヘルプディフェンスが難しくなることも分かる。残りの4人のディフェンダーの目線がゴール方向のベクトルになってしまうので、自分のマークマンとは180度以上の角度でのピストルスタンスとなってしまう。
　後半に入り、彼の攻撃に対しゾーンディフェンスに変更するとダブルチーム時にはトリプルチームで対抗することができたが、マジック・ジョンソンのようなプレーヤーを目指していたアイザックにとってはノーマークのプレーヤーにパスを供給することは難しくはなく、簡単に眞鍋和親に3ポイントを打たせてしまった。
　何はともあれ、ミドルライン上を抜かれること、トップから縦にカット＆ドライブされる、ペイントエリア上のミドルにセットされることは、バスケットボールのスポーツ構造上、一番されてはいけないことであることが分かる。東海リーグへ向けての課題で決してされてはいけないことだ(中京大学戦のビデオを観ても、とても運動能力の高い選手がこのミドルポジションでボールを持っているケースが多い)。

●フリースローの確率の低下
　浜松大学のフリースロー確率は36.4％、EDGE１のフリースロー確率は69.7％。明らかにランブラーズのフリースローの確率は3ポイントシュート並の確率に低下している。前回も紹介したようにフリースローは全得点の約20%を占める重要な得点源である。
　アメリカでは、全てのプレーやシステムに対して完全なるプログラムをコーチが提供しているようである。全米バスケットのコーチとしてとても有名なジェリー・クロウゼとダン・ヘイズが書き記した著書の中に書きのような文章がある。『フリースローで重要なのは【KAP】。"K"はKnowledge(知識)。"A"はAttitude(心構え)。"P"はPractice(練習)。』　※膨大なデータの為、具体的な記載は割愛させてもらいます。
　このフリースロープログラムを実施した大学の統計調査によると、あのNBAで有名なジョン�ストックトン出身大学であるゴンザガ大学は1年目に65.6%⇒70.1％に、次のシーズンには70.1％⇒75.3％(全米第13位)に上達した。このなかには、シーズン中の79.8％という記録も含まれている。ジョン・ストックトンはここの大学2年間で80％以上に達している。